燃えるマシュマロ

海外アニメ映画関連の書き散らし(ネタバレ注意)

『クロース』

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鑑賞日:2020/5/5

ゼロ年代のディズニーがずっと続いてたらこんな感じになっていたかも、と思わせるような映画でした。

 

 

とにかく作画が美しい。絵本というかバンドデシネ風というか。
ありがちな3DCGにするよりは、こういう質感の2DCGが増えたらいいですね。
最初灰色だった町がどんどん色づいていき…という演出はベタだけど好き。
全体的に光の表現が素晴らしい。

 

クリスマスものの中でもかなり良い部類に入るのではないでしょうか。
しかし「郵便を利用してもらいたい」という目的から逆転して、プレゼントの習慣や字を学ぶための学校が始まるところが面白い。
子供たち同士の交流からだんだんと大人たちも…という流れも見せ方が上手い。
二つの氏族が対立している理由を「どこまでさかのぼってもそうだから」という、<意味の無さ>で理屈付けしてたのは、伝統というものを皮肉っているようで面白いと思いました(けど、理由づけになってないとも取れるかも)。

 

「ご褒美があるからいいことをする」から「ご褒美が無くてもいいことをする」への転換に気を払っていると見た。
「見返りを求めない心が人を動かす」とセリフで何度も言っていたけれど、別に住民同士で好意のやり取りが成立していく流れが描けていたから、そこを強調する必要はそんなになかったんじゃないでしょうか。「見返りを求めない」ってことは相手が返礼しない存在だとしても、その上でなお良いことをしてあげる、ってだいぶ聖人度高いし、憎みあってる住人たちの動機としてはちょっとハードル高いかなと(プレゼント抜きで初手に良いことをする動機になりにくい)。
どちらかというと「いいことをすること自体が気分がいい」とかのほうが、自発的な動機付けとしてハードルが低くて自然な流れになるんじゃないかなとか思ったり。


クロース夫妻も外から来た人たちだったのか、二人の生活は二人で完結していて、町のことは特に気にしてなかったんだなーってちょっと思いました。まあ奥さんが亡くなってからは荒んでたっていうのもあるんだろうけど。元から人里離れた場所で暮らしたかったタイプの人たちなのかな。

 

お話の終わり方はなぜか蟲師を連想してしまったり。

 

主人公はいわゆるドラ息子風で、最近ではあまり見ないタイプかも。
主人公のでかい鼻と節くれだったいかにもディズニー風のでかい手すき。
子供たちのデザインも、可愛くてかつデコボコしているというか、それぞれ個性があってステキ。
雪だるまにニンジンを突き刺す不気味な子供たちがいい。
ヒロイン、ちょっとターザンのヒロインに似てる?

サーミの人々がアナ雪よりガッツリ出てましたね。

 

ロック・ドッグに続きこっちにもJ・K・シモンズが出てました。